アルゴランド、NIST(米国標準技術研究所)のコンペティション第3ラウンドにおいて2つのポスト量子標準に貢献
世界は量子コンピュータの脅威に直面しています。広く展開されているすべての公開鍵暗号システム、すなわちRSA、Diffie-Hellman、ECCは、量子コンピュータ上で実行されるShorのアルゴリズムによって破壊されてしまうでしょう。これはブロックチェーンコミュニティだけでなく、インターネット・インフラ全体のセキュリティにも壊滅的な影響を及ぼします。
この脅威を緩和するため、NISTは2016年に、標準化のためのポスト量子暗号の候補を選択するプロセスを開始しました。NISTは、暗号の標準化における事実上の権威であり、その実績のいくつか挙げると、AES、SHA2、SHA3などを標準化してきています。候補となるPQCアルゴリズムは、既存の公開鍵インフラストラクチャ、すなわち前述のRSA、Diffie-Hellman、ECDSAスキームのほとんどを置き換えるものと考えられています。
NISTは、世界のトップ大学や業界のリーダーから80件以上の提出を受けました。4年間の評価と3回の選考を経て、NISTは今年7月、最終的に7つの最終候補を発表し、そのうち4つは公開鍵暗号化アルゴリズム、3つはデジタル署名方式です。
私たちはアルゴランドの暗号技術者であるZhenfei Zhang博士が、IBM、NTT、NCC、クアルコムなどの共同研究者と協力して、2つの候補に貢献したことを誇りに思います。
関連するトピックとして、Zhenfei博士はまた、中国暗号研究協会が主催する中国PQCコンテストの第1回受賞作である「LAC: Practical Ring-LWE Based Public-Key Encryption with Byte-Level Modulus」にも貢献しています。
アルゴランドは、今後も応用暗号技術の革新をリードしていくことを継続し、この標準化の取り組みの更なるニュースを楽しみにしています。
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