週刊アルゴランド・ジャパン Vol. 7【2021年6月7日発行】
米国MIT発パブリック・ブロックチェーン「アルゴランド(Algorand)」の最新情報プラスαを毎週月曜日にお届けします。皆様からの協業・提携、助成金申請、イベント共催などの各種ご提案も絶賛受付中!お気軽にお問い合わせください。
【はじめに】 日本の飲食店での支払いは基本的にいつも現金を心がけています。店側が負担するカード手数料がばかにならないからです。同じ料金でも現金であれば丸まるお店のものになるのに、カードだと3〜5%、下手すると7%とかカード会社に引かれてしままいます。しかもその代金がカード会社からお店に支払われるのは2週間とか1ヶ月先で、仕入れなどにキャッシュが回らないケースも出てきてしまいます。そこに目をつけた会社もあって、カード会社からお店に期日に支払われる代金を担保に、お店にお金を先払いします。もちろん金利を取ります。要するに短期融資。その会社には期日になると確実にカード会社から代金が入ってくるので、取りっぱぐれがありません。美しくも、えげつない商売です。そんな仲介者を不要にするのがブロックチェーンを活用したPtoPの新しい金融の仕組みのはず。このことを忘れないようにしましょう。ちなみに小さなお店の場合、最初に現金払いであることを伝えると、大体サービスが良くなります。カード手数料のセーブだけが理由ではなかったりしますが。
=================================== 1.注目ニュース
(1)ブロックチェーン・プラットフォーム間のデジタル資産の迅速で信頼性の高い安全な移動を促進するクロスチェーン・ポータル「MultiBaas Bridge」を提供するCurvegrid(カーブグリッド)、日本で最初のアルゴランドのパートナー企業に!
おなじみのREST APIを使用して複数のブロックチェーンで作業できるソフトウェア開発・分散型アプリケーション(DApp)プラットフォーム「MultiBaas」、ブロックチェーン・プラットフォーム間のデジタル資産の迅速で信頼性の高い安全な移動を促進するクロスチェーン・ポータル「MultiBaas Bridge」を提供する東京拠点のCurvegridがアルゴランド財団と提携。日本においてアルゴランド・ブロックチェーンを活用して様々なサービスを展開する各業界の企業を強力にサポートしていきます。 アルゴランドは、ブロックチェーンを活用して金融業界のみならず様々な業界をディスラプトしていくアプリケーションが載ってくるプラットフォームです。国内企業へのアプリケーション開発サポートは必須であることはもちろん、グローバル展開のサポートも大事ですので、今回のCurvegridとの提携はアルゴランドの日本展開にとって重要な意味を持ちます。 >Curvegrid >日本のCurvegrid(カーブグリッド)とアルゴランド財団がNFTブリッジのインフラ提供で提携
(2)IBMR、東南アジアにおける金融包摂のための初の暗号マイクロファイナンス・プラットフォーム「ARCC.one」のパブリック・ベータ版を発表 東南アジアの都市部で働く貧困層(ワーキング・プア)への金融サービスの提供を推進するIBMRは2019年末からアルゴランドと提携し、プラットフォームの開発を進めてきました。3億人超が銀行口座を持っていなかったりクレジットや保険、投資機会へのアクセスがなかったりする東南アジアにおいて、同社はすでにアップルやグーグルなどの米国ハイテク株を1万分の1に細分化して購入可能にするマイクロエクイティのプラットフォームをローンチしていますが、今回は原資を得るために社会経済リサーチに参加することで報酬を得られるプラットフォームのローンチにこぎつけました。 これがブロックチェーンと仮想通貨が実現していく本来の姿の一例です。 >IBMR >IBMR、東南アジアにおける金融包摂のための初の暗号マイクロファイナンス・プラットフォーム「ARCC.one」のパブリック・ベータ版を発表 >2019年の記事:東南アジア向けマイクロファイナンスプラットフォーム開発へ、ブロックチェーン企業アルゴランドとIBMRが提携
(3)Borderless Capital、マイアミでブロックチェーン投資を加速させる2,500万ドルのファンドを設立 アルゴランドに特化したベンチャーキャピタルである Borderless Capitalがマイアミに進出。米ドルのステーブルコインUSDCを発行するCircleと組んで、マイアミのスタートアップ向けのファンドを設立しました。税金の支払いも含め、仮想通貨決済の導入が加速されるものと思われます。またBorderless Capitalはアルゴランド財団などと組んでアジアとヨーロッパで展開しているアクセラレータ・プログラムもマイアミで実施するそうです。これと同じことを日本でもやりたい。 ちなみにこれはマイアミで開催された大規模イベント「Bitcoin 2021」の最中に発表されたニュースでした。 >Borderless Miami >Borderless Capital、マイアミでブロックチェーン投資を加速させる2,500万ドルのファンドを設立
(4)エクソダス(Exodus)、アルゴランド上でセキュリティ・トークンを発行 ノン・カストディアル型ウォレットを展開する米国Exodusは4月に米証券取引委員会(SEC)から株式売却の許可を得ていましたが、その株式をセキュリタイズを通してセキュリティ・トークンとしてアルゴランド上で発行しました。また同社は世界最大とも言われている米国のSTOプラットフォームtZEROに株式を上場することを予定しており、取引がより容易になることが期待されています。この動きは、分散型金融と従来型金融の融合を進めるアルゴランドのビジョンとぴったり一致しています。個人投資家が市場に直接参加する機会が増える中、エクソダス、セキュリタイズ、アルゴランドが実行したこの新しいモデルは、個人投資家がデジタル資産を確保、管理、交換するためのシンプルな入口となり、標準的なものとなることが期待されます。 >Exodus >エクソダス(Exodus)、アルゴランド上でセキュリティ・トークンを発行、成長するデジタル・セキュリティ・エコシステムへのアクセスを拡大
(5)アルゴランド初のDeFiであるYieldlyがIDO完了、「損失なし宝くじ」や「YLDYステーキング」を開始 アルゴランド初のDeFiであるYieldlyが無事にIDOを成功させました。予定の85万ドルは開始1時間で突破し、6時間で5倍の400万ドル超の参加申請があったようです。 すでのプラットフォーム上では「損失なし宝くじ」や「YLDYステーキング」が開始されています。前者はALGOで参加できます。後者はYieldlyのトークンであるYLDYがないと参加できませんので、IDO参加者以外はトークンが取引所に上場されるまでは見ているしかないです。 ちなみにALGOはご存知のようにウォレットで保有しておくだけでステーキング金利が自動的に付与されるので、わざわざ第三者の取引所などのステーキング・サービスを利用するインセンティブはなかったのですが、この「損失なし宝くじ」の場合は利用するインセンティブが十分にあります。 >Yieldlyプラットフォーム *使い方などはテレグラムでやり取りしていますので参考にしてください。
(6)アルゴランド公式ウォレットが更に便利に 今回は以下の2点がアップデートされました。 ①保留中の報酬や全体の報酬がリアルタイムで表示され、カードのレイアウト上で直接確認できるようになりました。見ているだけで数字が増えていくのは快感です。 ②Algoの全体的なパフォーマンスを分析するために、さまざまな時間軸でAlgoの価格を表示するグラフが追加されました。基本的にALGOは数年単位でガチホするものですので毎日グラフを見てもしょうがないのですが、それでも便利です。 >「アルゴランド・ウォレット」 リリース4.9
(7)その他 - MAPay、バミューダの医療費削減のためにアルゴランドのソリューションを導入 - Bnext、アルゴランドを活用して、スペインおよびラテン・アメリカ全域で次世代の送金サービスを発表 - DeFiショッピング・アプリ「Curate」がALGO決済とアルゴランド上でのNFT作成機能を統合 - Jesulonimi Akingbesote氏がSwift SDKの構築でアルゴランド財団開発賞を受賞 - アルゴランドの分散型取引所Algodexは板取引を導入するとのこと。ブロックチェーン上に板(オーダーブック)が載る仕組み - Yieldlyによるアルゴランド上のトークンYLDYのTrustSwapの1,500アドレス向けのエアドロップは、ガス代1.5ドル以下、所要時間3時間で完了。これをイーサリアムで実施した場合、ガス代3万ドル、所要時間24時間の計算になります。 - Algo Builder V1.0 リリース!Algo Builderは、企業やハッカソン・プロジェクト向けのアルゴランドdapps構築フレームワークです。プロジェクトの構築、テスト、デプロイ、メンテナンスを可能にし、ハイレベルなライブラリへのアクセスを提供します。
=================================== 2. アルゴランド・ジャパンの現在の優先ミッション (7)アルゴランド上の各プロジェクトの日本向けプロモーション担当者募集 続々とアルゴランド上で展開されるサービスが登場してきています。いずれも1〜2年前からアルゴランド上での開発を発表してきているところです。すでに全世界で500社超が様々なサービスを開発しており、次々と市場投入してくることが予想されます。なかには日本市場にも注力したいところも出てきますので、各プロジェクトを担当する人材の需要が出てきそうです。アルゴランドはあくまでインフラとして、裏方の存在になっていきますが、共同プロモーションという形で関わっていくことになりそうです。 <先週までの既報ミッション> *詳細はバックナンバーをご参照ください。 (1)【開発パートナー募集】 (2)【$ALGO決済導入先募集】 (3)【ユーチューバー/コンテンツ・クリエイター募集】 (4)【ウォレット日本語化】 (5)【開発者ポータル日本語化】 (6)【各分野担当アンバサダー募集】
=================================== 3.イベント案内 (1)Women Who Code CONNECT REIMAGINE 6月10−11日 122カ国25万人のメンバーが居るWomen Who Codeのカンファレンスで、アルゴランドの開発者Russ Fustinoが「Java開発者向けブロックチェーン」講座開催。
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4. ユースケース紹介
アルゴランド上のトークン化された資産:すでに利用可能なもの一覧
アルゴランドは、物理的資産とデジタル資産の両方をトークン化するための理想的なブロックチェーン・ネットワークを提供しています。この記事では、以下の3つの資産のトークン化について解説しています。
Meld、アルゴランドの技術を活用して金をトークン化
IBMR、アルゴランドを利用して世界初のマイクロエクイティ取引所を設立
RealioとValentus、2億5,000万ドルのファンドをトークン化
=================================== 5.今週の注目コンテンツ
(1)アルゴランドについて知っておくべき10のこと
以前よりサイトに掲載していたものを大幅更新しています。この10のことは基本中の基本として覚えておきましょう。
業界トップクラスのチーム:チューリング賞受賞のMIT教授シルビオ・ミカリが創設、暗号学や量子耐性の世界的リーダーが集結、IT業界での経験豊富なマネジメント・チームに加え、アドバイザーには2020年ノーベル経済学賞受賞ポール・ミルグロムも。
ブロックチェーン・トリレンマの解決:パブリック・チェーンで一つも欠かすべきではない3つの要素であるスケーラビリティ、セキュリティ、分散化を同時に実現。
最先端の独自のコンセンサス・プロトコル「Pure Proof of Stake(PPoS)」を開発。ネイティブトークンALGOをウォレットに保有しておくだけでステーキング報酬APR6%超。
超高速トランザクション・スピード:1,000 TPS(2021年には46倍の46,000TPSへ向上)。
超低額トランザクション費用:0.001 Algo = わずか0.1〜0.2円程度(ほぼ無視できるレベル)
迅速なブロック作成時間:4.2秒(2021年には2.5秒に短縮)。
即時のファイナリティ(最終確定):フォーク(分岐)なし。NFT複製リスクなし。
グローバルな事業規模に対応:何十億ものユーザーに拡張可能。
最もグリーンなブロックチェーン:カーボン・ニュートラルを超えるカーボン・ネガティブを宣誓。エネルギー効率はビットコインの数百万分の一。
DeFiからFutureFiへ:ステーブルコインからCBDC(中央銀行デジタル通貨)、NFT、セキュリティ・トークン、そして既存金融と分散型金融を統合させる「金融の未来」を実現
★2021年Q4から、ガバナンスを財団からコミュニティーへ移行予定。すべての意思決定がコミュニティ(=ALGO保有者)の投票によって決められる未来が待ち受けています。 (2)30分で判る 経済の仕組み Ray Dalio これは何年も前に公開されている動画ですが、お金のしくみについてわかりやすく解説しています。作者のRay Dalio(レイ・ダリオ)氏は、世界最大のヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者で、あのリーマンショックの際もプラスで乗り切ったことから「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれています。
=================================== 6.コミュニティ (1)公式ツイッター1,000フォロワー突破! 日本公式ツイッターのフォロワー1,000人突破記念として、Go!Go!Algo!キャンペーンを実施しました(今はすでに1,300超まで増えています)。基本的にアルゴランドはこういったキャンペーンはほぼやらない主義なのですが、日本では試しにやってみました。今後も色々試していきます。 >アルゴランド日本公式ツイッター (2)公式テレグラムの活用法 日本公式テレグラムもメンバー数が550人を超えてきています。個人的な質問以外は、できるだけここで質問して情報を共有するようにしましょう。またアルゴランドだけの話題に限らず、Yieldlyなどアルゴランド上のプロジェクトに関する話題もウェルカムです。 また良い質問・回答をした方や、アルゴランドの拡大に貢献するアイデアを出した方などに対するチップのルールも決めていきたいと思います。ALGOは購入するだけではなく、貢献して獲得するものというカルチャーを生み出していきたいところです。 >アルゴランド日本公式テレグラム >グローバルのアルゴランド・コミュニティへのご登録はこちら
=================================== 7. その他色々 (1)今週の視点 お弁当屋さんで「金払ったら客だろがコラ!」とイキってた2人組のおじさんの様子をテレビで見ていて思いだしたのが、今はもう昔話になった感のあるあのM&A騒動。市場で株を集めて大株主になって業務提携を迫ったのと同じ構図。法的には全く異なるけど、人と金のどちらを大事に思うかの問題という点では同じ。お金は人を上品にも下品にもする。 (2)今週の数字 「550,000,000,000,000」 全世界のあらゆるタイプの金融取引に毎年5兆ドル(約550兆円)が手数料として無駄に使われています。アルゴランドは、ブロックチェーンを活用してこの大幅な削減に取り組んでいます。 (3)今週の英語 【double down on】 「倍賭けする」「強化する」 ダブルダウンといえば、ブラックジャックで良いカードが配られたときに賭け金を倍額にするときに使う言葉ですが、そこから乗じて「強化する」という意味でよく使われるようになっています。最近のアルゴランドの記事ではこんな使い方がありました。 “We understand that the mechanics of measuring the environmental impact of a global, decentralized and widely used blockchain are nuanced and complex. That’s why we are teaming up with ClimateTrade to continue and double-down on our eco-conscious efforts.” (4)今週の小ネタ 日本の仮想通貨/ブロックチェーン業界はかなり世界に遅れを取ってしまっている感がありますが、グローバルで日本人が動いているプロジェクトはいくつもあります。私の知人たちだけでも、モスクワとかドバイとか、このコロナ禍でも頻繁に出張しています。スケールも相当大きなプロジェクトです。日の目を見る日が来るかどうかは「Inshallah(インシャッラー)」 (5)おススメの本 「アンダー・プロトコル 政財暴一体で600億円稼いだ男の錬金哲学」 Kindle版 猫組長 (著) 「私の専門はファイナンス。つまり金(マネー)のプロである」――金融や資金調達と訳される「ファイナンス」だが、株、不動産の投資や、資金移動など横断的に行えるスキルを持つ著者は、高校時代から投資を始め、大学を中退後、専門職になる。バブル崩壊で莫大な借金を背負うことになり、裏社会への返済に差し出した投資材こそ「自分」。仮想通貨バブルと、株式市場乱高下の世界にあって、闇の世界を生き抜いた錬金哲学が「真の富」への道を指南する! >著者が自らの体験をもとに書く内容の本は1冊目にエッセンスが詰まっていることが多いのですが、これも猫組長氏の最初の単著ですので、2018年2月発行ですが、中身が非常に濃いです。 (6) 今週の美味い飯 マンチズ・バーガー・シャック 東京都港区芝2-26-1 i・smartビル 1F・2F トランプ前大統領も食べたことでも有名になったハンバーガー。今や行列店ですが、当初は別の場所にあって、オープン数日後に食べに行った思い出があります。コロナ禍でやたらとハンバーガー屋が増えていますが、簡単そうに見えるものほど奥が深いわけで、一朝一夕に美味いハンバーガーは作れません。ここのハンバーガーを食べればわかります。 では今週も張り切っていきましょう!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アルゴランド•ジャパン https://www.algorand-japan.com *アルゴランド・ジャパンは日本向けにアルゴランドの情報を配信するサイトです。当メルマガは、2019年12月よりアルゴランド日本担当アンバサダーとなり、2021年4月からはコミュニティ・チャンピオンに就任しているakio(Twitter: @AkioAlgorand)による責任監修のもとで配信しています。日本公式テレグラムはこちら(https://t.me/AlgorandJapan)。 *各種お問い合わせはサイト上のフォームよりお願いします。 *一般的な質問などはテレグラムで行って情報共有を促進しましょう。 <バックナンバー> 本メルマガのバックナンバーはこちらでご覧いただけます。 【英語公式サイトはこちら】 Algorand Inc. : https://www.algorand.com Algorand Foundation : https://algorand.foundation Algorand Wallet : https://algorandwallet.com Algorand Developer Portal : https://developer.algorand.org
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